こちらでは、日本語学習数のランキングを地域別・国別に紹介します!
それに加えて、各国の日本語教育事情や日本語を学習する理由や目的についても解説します◎
この記事を読むと、世界の日本語学習者情報の概要について知ることができます!
これからお話しする内容は、すべて国際交流基金が2020年10月に公開した2018年度「海外日本語教育機関調査」のデータをもとにしたものです。
このデータには、趣味として独学で日本語を学んでいる人や現地の日本人学校などは含まれていません。
日本語教師になるには「大学・大学院で日本語教育を専攻/副専攻」「日本語教師養成講座修了」「日本語教育能力検定試験合格」の3ルートがあります。
2024年4月からは『登録日本語教員』資格創設が始まり「日本語教員試験(筆記試験)に合格し、実践研修(教育実習)を修了する」ことが要件に。
ですが、2033年までは経過措置が取られ「現行の日本語教師資格の要件を満たしている人は筆記試験の応用試験に合格すれば良い(筆記試験の基礎試験と実践研修は免除)」という案が出されています。
国家資格化になる前に日本語教師の資格取得をしたい!という人は業界最大手のヒューマンアカデミーの「日本語教師養成講座」や「(通信)日本語教育能力検定試験【完全合格】講座」がおすすめです。
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日本語学習者数ランキング【地域別】

国際交流基金の2018年度「海外日本語教育機関調査」によると、世界196か国中で日本語教育の実施が確認できているのは142の国だそうです。
世界の70%以上の国で日本語教育がされているのですね!
そして、世界に日本語学習者数は約385万人(3,851,774人)いるということです。
1979 年度の調査から過去39年間で、世界で日本語教育を実施する国・地域、教育機関数、教師数、学習者数、すべての要素で増加し続けているそうです。
”日本語”は、世界で需要が伸び続けているのですね!
そこで、気になる”日本語学習者数ランキング【地域別】”は、こちらです↓
1位 | 東アジア |
2位 | 東南アジア |
3位 | オセアニア |
4位 | 北米 |
5位 | 西ヨーロッパ |
やはり、日本のお隣である中国や韓国、台湾などの東アジアで日本語学習者がおおいですね。
地域別の全体に占める割合はこちらです。
※ 2018年度「海外日本語教育機関調査」海外の日本語教育の現状より
日本語学習者数ランキング【国別】

続いて国別の日本語学習者数ランキングはこちらです!
1位 | 中国 | 約100万人 |
2位 | インドネシア | 約71万人 |
3位 | 韓国 | 約53万人 |
4位 | オーストラリア | 約41万人 |
5位 | タイ | 約18万人 |
6位 | ベトナム | 約17.4万人 |
7位 | 台湾 | 約17.0万人 |
8位 | アメリカ | 約16.6万人 |
9位 | フィリピン | 約5.1万人 |
10位 | マレーシア | 約3.9万人 |
11位 | インド | 約3.8万人 |
12位 | ミャンマー | 約3.5万人 |
13位 | ニュージーランド | 約3.2万人 |
14位 | ブラジル | 約2.6万人 |
15位 | 香港 | 約2.4万人 |
人口も多いこともあり、圧倒的に日本語学習者が多いのは中国です。
続いてインドネシア、韓国、オーストラリアと、この4カ国は断トツで日本語学習者が多いですね!
国別の全体に占める割合はこちらです。
※ 2018年度「海外日本語教育機関調査」海外の日本語教育の現状より
日本語学習者数ランキング【上位4か国の特徴】
中国
中国は、これまでの長い歴史の中で、まだ現代の経済関係の中でも日本と密接にかかわっている国です。
歴史的な背景以外に、日本留学や日系企業への就職に有利になるとの目的で日本語学習のニーズが高いです。
また、日本のアニメやマンガ、ファッションなど日本文化に興味がある中国人がとても多いようです。
さらに、観光で日本を訪れる人がとても多く、日本へ関心を寄せ日本語を勉強したいという中国人が多くいるとのことです。
中国における日本語教育の特徴は、この2つです。
- 高等教育段階(大学/大学院)の学習者数が最多の割合を占めること
- 中・上級レベルに達する学習者が非常に多いこと
中国では、中等教育(中学/高校)から第一外国語、あるいは第二外国語として「日本語」が選択できます。
さらに大学や大学院などの高等教育で、日本語専攻、あるいは専門ではないが第一外国語、第二外国語として学ぶ学生が多いとのこと。
大学入学時に日本語をゼロから始めて、3年次には日本語能力試験N1に達する人が多いそうです。
中等教育あるいは大学の第二外国語教育でN4、第一外国語教育でN2、専門教育では在学中にN1レベルに達するそうです。
日本語教育が盛んであったり、日本語レベルが高い分、教師の日本語力も全体的に高いです。
最近では、日本の”大学入学共通テスト”のような、中国の大学入試”高考(ガオカオ)”で外国語科目として日本語が選択できるようになり、英語の代わりに日本語を選択する学生が増加しているそうです!
中国の日本語教育事情について、さらに詳しく知りたい方はこちら↓
2018年度「海外日本語教育機関調査」日本語教育国・地域別情報【中国】

インドネシア
インドネシアは日本と経済面での結びつきが強いため、将来の就職目的など実用的であるという目的で日本語を学習する人が多いよう。
ですが、最近では日本のアニメ・マンガなどのポップカルチャーへの高い関心から、日本語を学習する若者も多くいるそうです。
インドネシアでの日本語教育の特徴は、日本語が高校の第二外国語の一つに指定されていることもあり、学習者の大部分を高校生が占めていることです。
大学や大学院でも、専攻科目あるいは主要科目として日本語が学ばれているところもあります。
また、技能実習生の送り出し機関が急激に増えていることから、初級レベルの日本語学習者数が大幅に伸びているとのことです。
インドネシアの日本語教育事情について、さらに詳しく知りたい方はこちら↓
2018年度「海外日本語教育機関調査」日本語教育国・地域別情報【インドネシア】
韓国
日本と韓国は、政治・経済、社会・文化等のさまざまな面で緊密な関係を保ってきたことが、日本語学習者が多くいることに繋がっています。
また他国と同様に韓国でも、アニメや漫画を中心とした日本文化の人気は根強くあります。
さらに、隣国であるということもあり、気軽に日本旅行を楽しむ韓国人が多く、旅行を目的として日本語を学ぶ学習者もかなりの数いるとのこと。
韓国における日本語教育の特徴として、年齢層は小学生から一般成人までと幅広い一方で、その中心は全学習者数の約8割を占める中学生、高校生です。
高等学校では、日本語は第二外国語に指定されている8つの言語の中で最も履修者が多いのですが、大学修学能力試験(大学入学統一試験)で日本語を選択する生徒は少ないそうです。
韓国の日本語教育事情について、さらに詳しく知りたい方はこちら↓
2018年度「海外日本語教育機関調査」日本語教育国・地域別情報【韓国】
オーストラリア
オーストラリアでは、歴史的な背景から日本語学習者が急増した時期があります。
1970年代にオーストラリア政府は、白豪主義を放棄してアジア重視の外交と多文化主義へと政治の方向転換をはかりました。
そのさいに、外国語教育に対する意識の変化とそれを反映した各種政策を背景にして、1980年代から1990年代にかけて主に中等教育段階で急速に学習者数を伸ばすことになります。
日本の好調な経済と地理的な位置から日本語が重要視さた結果、オーストラリア全土に日本語学習者が急増しました。
このような背景があるオーストラリアの日本語教育の特徴は、日本語学習者のほとんどが初等・中等教育段階に集中している(全体の約96%)ことです。
そのため、その時々の政策や政治状況の影響を受けやすいと言えます。
日本語は大学入学認定科目として認められてはいますが、そもそも外国語を大学入学認定科目として選択する生徒の数は少ないそうです。
オーストラリアの日本語教育事情について、さらに詳しく知りたい方はこちら↓
2018年度「海外日本語教育機関調査」日本語教育国・地域別情報【オーストラリア】
その他の国・地域別の日本語教育状況が知りたい方は、国際交流基金のHPより確認できます↓

日本語学習者数ランキング【学習目的・理由】

これまでお話ししたように、日本語学習者は世界中で年々増加しつづけています。
そもそも、”外国人が日本語を学ぶ理由”としてどんなことが挙げられるのでしょうか?
多い順に学習目的・理由をまとめました↓
1位 | マンガ・アニメ・J-POP・ファッション等への興味 |
2位 | 日本語そのものへの興味 |
3位 | 歴史・文学・芸術等への関心 |
4位 | 日本への留学 |
5位 | 日本への観光旅行 |
やはり、日本のポップカルチャーへの人気は根強いですね!!
アジアでは、留学や就職のために日本語を勉強する人も多くいます。
ですが、世界全体でみると「マンガやアニメなどの日本文化への興味」を理由に”日本文化が好きだから日本語を勉強する”という学習者がとっても多いということですね◎
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