本記事では、中国で使えるおすすめのVPNを中国滞在中(2023年5月現在)の筆者が厳選してご紹介します。
インターネット規制がされている中国でGoogleやYoutube、LINEなどを使うにはVPNを使う必要があります。
一方で「中国でも使える」「ネット規制のある国でも使える」と謳っているVPNにもかかわらず、実際に中国に行ってみると繋がらなかったり、繋がってもネットが遅すぎて使い物にならなかったりなんてことも・・。
本記事ではわたし自身が実際に中国で使ってみたVPNのみを紹介しているので、確実に繋がるVPNを契約して安心して中国に渡航したいという方はぜひお役立てください!
- 中国のインターネット事情 VPNとは?なぜ必要?
- 【中国で使えるおすすめのVPN①】スイカVPN
- 【中国で使えるおすすめのVPN②】セカイVPN
- 【中国で使えるおすすめのVPN③】1coinVPN by小龍茶館
- 【中国で使えるおすすめのVPN④】Surfshark
- 【中国で使えなかったVPN】ExpressVPN / NordVPN
- 注意1:中国で使える無料のVPNはおすすめ?
- 注意2:中国でiPhoneだけ使うなら何がおすすめ?
- 注意3:VPNは最低2~3つ日本で契約していこう!
- 豆知識:繋がりやすいVPNの最新情報を得る方法!
- ※フリーランス向け 中国にいながら確定申告はできる?
- 中国で使えるおすすめのVPN【まとめ】
中国のインターネット事情 VPNとは?なぜ必要?
インターネット検閲によって情報規制されている中国では、普段わたしたちが日常的に使っているアプリやブラウザが使えません。
ちなみに、情報を監視・制限する中国の大規模ネット検閲システムは「グレート・ファイアウォール」と呼ばれています。
すべてのアプリ・ブラウザが使えないわけではないので、以下にて「中国で使えないアプリ」の例をまとめています。
- Youtube
- LINE
わたしが実際に中国に行ってみて「意外とこれは使えるんだ!」と思ったアプリはこちら。
- Microsoft office製品すべて
(Outlook, Word, Powerpoint など) - zoom
- Snapchat
- 日本の銀行・カード・電子マネー系アプリ
このように、中国ではLINEやYoutubeなど私たちが身近に使っているアプリが使えず、それらを使えるようにするにはVPNを使う必要があります。
VPNとは「Virtual Private Network(仮想プライベートネットワーク)」の略。
仮想ネットワーク上で中国国外のIPアドレスを使うことによって、中国におけるネット検閲の影響を受けないようにします。
※VPNを使用する場合はVPNサーバーを経由することから、通信速度が多少遅くなるのが一般的です。
【中国で使えるおすすめのVPN①】スイカVPN
スイカVPNは、WEB制作・システム開発・ネットワークサービスなどの事業を展開している日本の会社『株式会社MAJ Tech』が運営しています。
「中国でも使えるVPN」として紹介されており、ホームページ内では中国在住利用者の口コミも公開されています。
実際にわたしも中国国内で使ってみましたが、「上手く繋がらなかった・繋がったけれど速度が遅い」といった経験は一度もなく快適に使えました◎(※2023年5月時点)
スイカVPNの基本情報 | |
繋がりやすさ | ★★★(3つ星のうち) |
接続先サーバー数 | 世界45都市50サーバー |
同時接続台数 | 50台 |
容量制限 | 無制限 |
価格 | ★★(3つ星のうち) |
キャンセル補償 | あり(30日間無料キャンセル) |
スイカVPNの料金表(個人向けプラン) | |
1ヶ月プラン | 1,097円(1,097円/1ヶ月あたり) |
3ヶ月プラン | 3,144円(1,048円/1ヶ月あたり) |
6ヶ月プラン | 5,932円(988円/1ヶ月あたり) |
1年プラン | 11,258円(938円/1ヶ月あたり) |
2年プラン | 21,094円(878円/1ヶ月あたり) |
※2023年4月11日〜2023年5月14日の期間で「最大7ヶ月無料」キャンペーン中!
【中国で使えるおすすめのVPN②】セカイVPN
セカイVPNは、1995年にプロバイダー事業を開始した日本の会社『株式会社インターリンク』が運営しています。
「中国で使える」と明記されていませんが、「ネット規制が厳しい国でも使える」といった主旨の記載があります。
実際に使ってみた結果、最初の2ヶ月間はまったく問題なく使えましたが、途中から繋がりはするけれどネット速度が遅すぎて満足に使えないという状況になりました(2023年5月時点)。
主に大連で使っていたのですが、中国国内のほかの地域で使用している友達は問題なく使えていたので、時期や地域によって繋がりやすさに波があるようです。
セカイVPNの基本情報 | |
繋がりやすさ | ★★(3つ星のうち) |
接続先サーバー数 | 10カ国 |
同時接続台数 | 3台 |
容量制限 | 記載なし |
価格 | ★(3つ星のうち) |
キャンセル補償 | あり(最大2ヶ月間の無料体験) |
セカイVPNの料金表 | |
月額料金 | 1,100円 |
【中国で使えるおすすめのVPN③】1coinVPN by小龍茶館
1coinVPN by小龍茶館は、香港にある『小龍科技有限公司(LITTLE DRAGON TECH CO., LIMITED)』が運営しているVPNです。
HPでは「中国等の国で、ネット規制で使えないサービスにアクセスしたい方へ」という記載がされており、中国でも使えると謳っているVPNです。
繋がりやすさでいうと、スイカVPNと同程度に安定していて通信速度も問題ありません(2023年5月時点)。
今回紹介しているVPNの中では、もっとも料金が安いVPNになります。
料金が「人民元」で表示されており、中国人の間でよく使われているVPNでもあるようです。
1coinVPN by小龍茶館の基本情報 | |
繋がりやすさ | ★★★(3つ星のうち) |
接続先サーバー数 | 10カ国 |
同時接続台数 | 7台 |
容量制限 | データ伝送量上限500GB/月 |
価格 | ★★★(3つ星のうち) |
キャンセル補償 | あり(2週間の無料お試し期間) |
1coinVPN by小龍茶館の料金表(共用サーバコース通常版) | |
1ヶ月 | 30元(=約584円)※月あたり約584円 |
3ヶ月 | 86元(=約1674円)※月あたり約558円 |
半年 | 164元(=約3192円)※月あたり約532円 |
1年 | 310元(=約6033円)※月あたり約503円 |
※上記のほか、「共用サーバコース プレミアム版」「専用サーバ・専有IPコース 通常版」「専用サーバ・専有IPコース プレミアム版」「専用回線コース(VIP版)」あり。
【中国で使えるおすすめのVPN④】Surfshark
Surfsharkは、オランダに拠点を置いているサイバーセキュリティー会社です。
世界的にはかなり知名度の高い有名なVPNの一つです。
一方で、HP内では「中国でも使える」「ネット規制のある国でも使える」といった記載はされていません。
わたし自身も利用してみましたが、中国国内では繋がるときと繋がらないときがあり、メインのVPNとしては使えませんでした(2023年5月現在)。
(一旦繋がりさえすれば、速度的には問題なく快適に使えました)
Surfsharkの基本情報 | |
繋がりやすさ | ★(3つ星のうち) |
接続先サーバー数 | 60カ国以上に1700以上のサーバー |
同時接続台数 | 無制限 |
容量制限 | 無制限 |
価格 | ★★(3つ星のうち) |
キャンセル補償 | あり(24ヶ月プランのみ30日間の返金保証) |
Surfsharkの料金表 | |
1ヶ月 | 1,755円(1,755円/月額) |
12ヶ月 | 6,489円(541円/月額) |
24ヶ月 | 8,099円(324円/月額)※返金保証付き |
【中国で使えなかったVPN】ExpressVPN / NordVPN
ここからは、有名だけれど中国では全く繋がらなかったVPNを2つ紹介します。
知名度が高いからという理由だけで契約を検討している方はご注意ください!
NordVPNに関しては、ネット制限のある地域でも利用できる等の記載はそもそもされていません。
一方で、ExpressVPNは「アクセスを規制している地域にいる場合には、VPNを使用すると自由なインターネットへのアクセスを取り戻すことができます。」との記載がHP内にあります。
さらに、ほかの口コミでも「ExpressVPNは中国でも繋がる」との声が多く上がっていますが、わたしの場合は一度もつながりませんでした。
中国を訪れていた友人も「ExpressVPNはまったく使えなかった」と言っていたので、繋がらない可能性は高いと言えます。
この2つのVPNは、どちらかというと日本国内にいながら海外でしか配信されていないNetflixの番組・ドラマを観たいときに使う方におすすめでしょう◎
注意1:中国で使える無料のVPNはおすすめ?
「中国 VPN」などと検索をしていると、無料で使えるVPNがいくつか出てくると思います。
ですが、無料のVPNは繋がらないものが多く、セキュリティーの観点からみてもあまりおすすめしません。
なかでも、携帯でダウンロードできる無料VPN「VPNネコ」というアプリは知っている方も多いかもしれません。
CAをしている友人が「上海に行ったときにVPNネコをダウンロードしたらLINEにつなげた」と話していました。
わたしも実際に使ってみましたが、ほぼつながりませんでした。
「トランジットなどで数時間中国に滞在するだけなので、万が一VPNが使えなくてもいい。使えればラッキー」といった人などは無料VPNを試してみてもいいかもしれません。
注意2:中国でiPhoneだけ使うなら何がおすすめ?
おすすめのVPNとして紹介した4つのVPNは、すべてPCでもスマホでも使えます。
もし「パソコンは使わず、iPhoneやスマホだけでVPNが使えればOK」という場合は、どのVPNを選べば良いのでしょうか?
結論としては、やはり一番繋がりやすい「スイカVPN」と「1coinVPN by小龍茶館」がおすすめです◎
どちらか一つだけ契約したい!という方のために、それぞれのVPNがどんな人におすすめなのかを以下に記載しました。
スイカVPN | 料金の安さよりも日本の会社が運営している VPNにこだわりたい人におすすめ! |
1coinVPN by小龍茶館 | とにかく安い料金でVPNを使いたい人におすすめ! |
注意3:VPNは最低2~3つ日本で契約していこう!
中国でVPNを使う際に絶対に忘れてはいけないのは、以下2つのポイントです。
- 中国渡航前にVPNの契約&設定を済ませておくこと
- 最低2〜3つのVPNを契約しておくこと
中国渡航後では、ネット規制の影響でVPNの契約サイトにそもそも入れなくなったりVPNに必要なアプリのダウンロードができなくなる可能性もあるため、かならず日本にいるうちにVPNの契約&設定を済ませておきましょう。
また、ネット規制は年々厳しくなっているという声もあり、時期や地域によって使えていたはずのVPNが急に使えなくなるということは十分にありえます。
そのため、最低でも2〜3つのVPNを契約しておくと安心です。
メインで使うVPN | サブで使うVPN (万が一メインが使えなくなったとき用) |
スイカVPN 1coinVPN by小龍茶館 |
セカイVPN Surfshark |
※ VPNを無料体験/無料補償期間のみ使いたい場合は、無料期間の期限が過ぎるまでに契約解除するのを忘れないようにしましょう!
豆知識:繋がりやすいVPNの最新情報を得る方法!
行く時期や地域によって、契約しているVPNが確実に繋がるかどうかは現地に行って使ってみないと正直わかりません。
ですが、中国で仕事をする予定の方など「確実に繋がらないと困る」という方もいるでしょう。
そんな方は、以下2つの方法でVPNの最新情報を得ることができますので、ぜひ試してみてください◎
- 中国滞在中の知り合いがいたら直接聞いてみる。
- ツイッターで「VPN 中国」「(VPN名) 中国」と検索してみる。
中国に住んでいる友人や知人がいたら、どんなVPNがいいのか直接聞いてみるのがもっとも確実な方法ですね。
それができない場合は、ツイッターで「VPN 中国」や使いたいVPN名などを検索してみると、「どのVPNが今使えるのか/使えないのか」についてツイートしている中国在住の日本人が意外とたくさんいます。
VPNが本当に使えるのか不安という方は、ぜひ上記を参考にしてみてくださいね!
※フリーランス向け 中国にいながら確定申告はできる?
わたし自身は2月から中国に滞在しているのですが、がっつり確定申告の期間と被ってしまったんですよね。
とはいえ、日本でフリーランスとして働いているので確定申告はかならずしないといけません。
そのため、中国渡航前は「果たして中国でもe-Taxが使えるのか?」「もしVPNがどれも使えなくて確定申告ができなかったらどうしよう」という不安がかなりありました。
事前に税務署に電話をして「中国でもe-Taxは使えますよね?」と問い合わせてみたのですが、「基本的にはe-Taxは海外からでも使えるということになっていますが、そこまでは分かりません」と言われてしまいました。笑
実際に中国に来てe-Taxに入れるか試してみたのですが・・
なんと、VPNなしでもsafariからe-Taxに入ることができました!
なので、中国に滞在しながら日本の確定申告をしなければいけない人は、万が一VPNが繋がらなくてもe-Taxが使えるので安心してください◎
(※2023年5月現在の情報です)
中国で使えるおすすめのVPN【まとめ】
いかがでしたか?
本記事では、中国で使えるVPNとVPNを使う際の注意点についてお話ししました。
これから中国へ渡航する予定の方は、ぜひ参考にしていただければと思います◎