本記事では「中国人ってどんな性格の人が多いの?」「日本人との違いは?」といった疑問を持つ方に向けて、中国人の性格・価値観についてまとめています。
中国とはどんな国?
まずは「そもそも中国ってどんな国なの?」という人に向けて、中国の基本情報を簡単に解説します。
世界の大国
人口、国土面積、経済規模…あらゆる面において「世界の大国」として位置付けられているのが中国。
- 人口:14億2,570万人(世界第2位)
- 国土面積:9,597,000 km²(世界第4位)
- GDP(国内総生産)世界第2位
近年では、アメリカと並ぶ世界のトップレベルの「IT大国」に。
社会主義市場経済
中国といえば、社会主義に市場経済(資本主義経済)を取り入れた「社会主義市場経済」が大きな特徴の一つ。
(※「市場経済」=市場で自由にモノやサービスの取引が行われる経済のこと)
1990年代の鄧小平による改革開放で市場主義経済が取り入れられ、これをきっかけに中国経済は急速に発展していきました。
安くて豊富な労働力のある中国が「世界の工場」になったのも、この目覚ましい経済成長の大きな要因となっています。
一人っ子政策
中国といえば「一人っ子政策」を思い浮かべる人もいるでしょう。
「一人っ子政策」は人口増加による食糧不足、社会の貧困を防ぐために1979年から2014年まで実施されました。
2016年には「二人っ子政策」が始まり(一人っ子政策の廃止)、2021年以降はさらに緩和され3人目まで子どもが産めるようになっています。
現在の中国は日本と同じく、子育ての負担や女性の社会進出により出生率の低下が社会問題になっています。
中国人はどんな性格?価値観は?
こちらでは夫の話や中国での生活、ネット上の声を参考に中国人の性格・価値観について解説します!
しっかりと自己主張する
中国人は思っていることをストレートに表現します。
遠回しな表現をしたり本音をあえて言わなかったりする日本人からすると「気が強い」「わがままだ」という印象を持つ人もいるかもしれません。
ですが中国では「自分の気持ちをしっかりと相手に伝える」という意図があり、単に日本とはコミュニケーションの取り方が異なるだけなのです。
さらに人口も多く激しい競争社会である中国では、きちんと自己主張できないと周りに埋もれてしまうという意識もあるようです。
フレンドリーで気さく
中国人にはフレンドリーで親しみやすいという国民性があります。
「雑談が好き」「初めて会う人でもすぐ仲良くなれる」といったように、気さくな人柄が多いです。
私自身もそれを肌で感じたのが、中国でタクシーに乗ったときのこと。
毎回必ずと言っていいほど運転手さんが話しかけてきて、乗車中はずっと雑談をしていたので「中国人はフレンドリーな人が多いな!」と思いました。
日本のように上下関係や敬語がないという文化的背景もあると思いますが、全体的に日本人よりも外交的で明るく、おしゃべり好きの人が多いという印象でした。
仲良くなると情に厚い
中国人は一度親しくなると情に厚く、思いやりを持って接してくれます。
なにか困ったことがあるとすぐに手を差し伸べたりなど、「人とのつながりを大切にしお互い助け合おう」という精神も大切にしています。
以前に中国人女性と結婚した日本人が「中国の人間関係のあり方は、映画『三丁目の夕日』みたいな日本の昭和時代を思わせる」と言っていました。
私もまさに通りだなと感じていて、私が中国人夫と結婚したときにはまだ会って日が浅いのにも関わらず、夫側の家族がまるで自分と血のつながっている本当の家族のように接してくれたのにはとても嬉しかったですし、驚きました。
家族を大切にする
中国人は家族間の絆が強く、親孝行を大切にしています。
もともと人情深い国民性がありますが、家族や自分の親に対しては「お互いに思いやる」「助け合おう」という意識をより強く持っています。
春節や国慶節といった祭日には家族で集まって食卓を囲みご飯を食べる習慣があり、家族と過ごす時間をとても大切にしています。
また、親が農村部出身で経済的に豊かではない場合は子どもが親に仕送りをしたり親を養ったりすることも決して珍しくありません。
メンツが大事
中国人はとにかくメンツを気にします。
それが顕著に現れるのが誰かにプレゼントやお土産を渡すときです。
中国人は誰かに贈り物をするときは、豪華にたくさん&高価なものを贈ります。
相手を想ってというよりは、相手に「ケチだ」と思われたくないというプライドがあると夫は言っていました(笑)
他にも、ブランド物を身につけたり良い車に乗ったりすることで「この人はお金を持っている」と周りに思われたいという考えの人が多くいます。
お金が第一で現実主義
中国人は「お金がすべて」と考える現実主義な人が多いです。
現代の日本では「人生一度きりだから好きなことをしよう」「お金よりもやりがいが大事」と言った価値観を持つ若者が昔より増えてきていますよね。
一方で、中国人はそういった価値観を持っている人は少なく「今より少しでも良い生活がしたい」「とにかくお金を稼ぎたい」と考える人が多いです。
夫の話によると、中国では国の社会保障制度(年金や医療保険など)が充実しておらずセーフティーネットがないことから、「お金がある=安心」という意識があるとのことです。
野心があり努力家
中国人は「成功したい」「お金持ちになりたい」という努力家が非常に多いです。
中国は”超”学歴社会であり、学生たちは日々大量の宿題をこなしながら夜は10時、11時まで勉強します。
「みんなが努力するのが当たり前の環境のなか、さらに人よりも頑張らなければ上には行けない」という過酷な競争社会で育っているのが中国人。
そのため、努力するのがごく当たり前のこととして身に付いており、「誰かに負けたくない」という向上心を持っている人が多いのです。
効率と利益を求める
ビジネスの場面では、中国人は「正確さ」「計画性」よりも「効率」「利益」を優先します。
また、何事においてもプロセス(=過程)よりも結果重視で考える人が多いです。
私も以前に中国人が9割以上いる中国系会社で働いたことがあるのですが、上司は「とにかくスピード命でプロジェクトを進めていき、途中でエラーがあればその都度修正していく」という考え方の人でした。
こういった考え方の柔軟さや効率を優先する点は、日本人よりも欧米人の思考に似ているなと感じました!
簡単に謝らない
日本人と比べると中国人は簡単に謝らない人が多いです。
日本人は何かあるとすぐに「すみません」と言ってしまいがちですが、中国人が謝るのは自分に明らかな非があるときだけです。
中国では何か起きたときに、まず相手の感情へ配慮するのではなく「なぜ自分がこのような行動・発言をしたのか」を相手に説明し理解してもらうことを優先します。
また中国人には「安易に謝ることで自分を不利な立場に置きたくない」「弱い人だと思われ相手に舐められたくない」という意識があるため、簡単に謝ることはしないとのこと。
話し声が大きい
日本人は「中国人は声が大きい」というイメージを持つ人も多くいるでしょう。
その通り、中国人は日本人よりも声が大きいです。
話し声が大きいだけではなく、中国語特有の発音や話し方も相まって「怒っているように聞こえる」と感じる日本人の声もよく聞きます。
私も夫と付き合ったばかりで中国語がわからなかったときは、夫が家族と電話していて話し声が大きくなると「喧嘩してるのかな‥汗」と勘違いしたことが多々ありました(笑)
食事の咀嚼音は気にしない
中国人は食事中の咀嚼音(いわゆるクチャラー)を気にしません。
日本人の中でも「中国人は食事中にクチャクチャと音を立てて食べる人が多い」という印象を持つ人は多いでしょう。
日本ではマナー違反になる咀嚼音ですが、逆に中国では「音を立てる=食べ物を美味しく食べているように見える」という認識があります。
一方で、都会育ちの若者の間では「咀嚼音を立てて食べるのはNG」「教養がないと思われる」という感覚を持っている人もいるようです。
日本に中国人が多いのはなぜ?
最後に、日本にいる中国人の実態について少し触れておきます。
読者の中には「日本にはなぜこんなにも中国人が多いの?」と疑問に思っている人もいるでしょう。
日本国内の外国人でもっとも多いのが「中国人」
令和5年3月24日「出入国管理庁」により報道された「令和4年末現在における在留外国人数について」によると、国内にいる在留外国人数は307万5,213人。
そのうち中国人は76万1,563人と国籍別でもっとも多く、全体の約4分の1を占める結果に。
在留資格別では「留学」が最多
日本にいる中国人のうち、「永住者」と「中長期在留者」を除くと「留学」で来日している人がもっとも多くを占めています。
そして2番目に「技術・人文知識・国際業務」、3番目に「技能実習」と続いています。
以前は技能実習生の数が多かったのですが、中国経済の発展に伴い「日本へ出稼ぎに行こう」という中国人は大幅に減少しました。
※参考資料:出入国管理庁「令和4年末現在における在留外国人数について」【令和4年末】公表資料
なぜ「留学」で来日する中国人が多いの?
なぜ多くの中国人が日本へ留学に来るのでしょうか?
大きな要因として、中国における日本語学習者数が非常に多い=留学へ行く人も増えるという点が背景としてあります。
- 中国の大学入試試験の外国語科目に「日本語」が設置されている。
- 高校や大学の高等教育で「日本語専門/科目/コース」が多く設置されている。
- アニメをはじめとした日本文化の人気が高い。
また、もう一つの要因として「激しすぎる中国の競争社会・学歴社会から逃げたい」という理由で日本への留学を決める人もいると聞きます。
https://erikodeblog.com/no-of-japanese-leaner-ranking
中国人の性格【まとめ】
いかがでしたか?
この記事を読んで、中国人の性格や価値観に対する理解が深まりましたか?
あくまでも「こういった性格・価値観の人が多い」という統計や傾向にはなりますが、
観光、職場、国際恋愛‥さまざまな場面で中国人と交流する際に、中国人のことをより理解するための助けになれば嬉しいです◎