英語学習者の中に「シャドーイングって本当に効果があるの？」「効果がなかなか感じられない…」とお悩みの方はいませんか。
本記事では、留学経験あり＆英語独学を続ける筆者が「シャドーイングの効果」と「効果が出る正しいやり方」を徹底解説します。
「シャドーイングのやり方を見直したい」「本当に効果が出るシャドーイング法が知りたい」という人はぜひ参考にご一読ください。
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シャドーイングとは？
シャドーイングは流れてくる音源を聴き、それに少し遅れるように発音する学習法。
聴いた音を瞬時に声に出す訓練は、もともと同時通訳者が行っていた学習法でした。
ですが、最近では言語学習者にも効果的な勉強法として一般の英語学習者にも広く知られるようになりました。
ここからは、一般の学習者である私たちにとって「具体的にどのような効果が得られるのか？」をみていきましょう。
シャドーイングの学習効果
シャドーイングには主に5つの効果があります。
【主な効果】発音が良くなる
シャドーイングでもっとも効果が現れるのは「発音」。
（私自身も一番効果があるのは「発音」だと感じます）
シャドーイングは「ネイティブが話す英語を真似して発音する」という学習法。
そのため、シャドーイングを繰り返すうちに発音、アクセント、イントネーション、リズムを自然と習得していきます。
その結果、だんだんとネイティブのような話し方に近づけることができるのです◎
【主な効果】リスニング力が上がる
シャドーインを通して「正しい発音」を習得することで、リスニング力がアップするのも主な効果の一つ。
「リーティングだと単語や文の意味が理解できるのに、リスニングになるとなぜか聞き取れない」という人はいませんか？
それは「文字」「意味」は理解しているけれど、「正しい音」がわかっていないのが原因。
シャドーイングを通して英語の正しい発音を知り、音を聞いたら意味が理解できるようにしていきましょう。
語彙力・文法力がつく
絶大な効果があるわけではありませんが、シャドーイングをすると「語彙力・文法力」がつきます。
シャドーイングをするにあたって、教材の内容を確認するために「わからない単語を調べたり、文全体の意味を知るのに文法構造を理解する」という作業があります。
これによって、知っている単語・フレーズが増えたり文法の確認・習得ができます。
さらに、シャドーイングは文章を丸暗記するくらいまで繰り返し行うので、自然と単語・フレーズを覚えることができます◎
リーディング力がつく
シャドーイングで語彙力・文法力がつくことで、必然的にリーディング力アップにも繋がります◎
知っている語彙が増えると同時に文法構造を瞬時に理解できるようになるので、TOEICなど試験勉強のためにリーディングを伸ばしたいという人にも効果が。
一方で、シャドーイングは毎回教材を変えるわけではなく、基本的には一つの教材を完璧にしてから次の教材に進みます。
そのため、シャドーイングをやっただけでリーティング力が爆発的に上がるわけではないことは覚えておきましょう。
スピーキング力にも繋がる
シャドーイングはスピーキング力にも効果があります。
英語を声に出すというトレーニング内容であることから発音を良くすることはもちろんのこと、英語を話す時に口や舌が回りやすくなる効果もあります。
さらにシャドーイングを通して単語やフレーズのインプットもできるので、スピーキングで表現できる幅が広がります。
しかしながら、自分の頭で英文を組み立ててアウトプットする作業は一切ないため、シャドーイングをやっただけで英語がペラペラになることはありません。
英語のスピーキング力を上げたい人は、オンライン英会話などを活用してアウトプットする機会をたくさん作りましょう！
シャドーイングの正しいやり方【1日50分】
ここでは、私も実践している「効果的な正しいシャドーイングのやり方」を解説。
Step1〜6まで1日約50分でできる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください！
Step1: シャドーイング教材を選ぶ
まずはシャドーイングで使う教材を選び、1分程度のシーンをピックアップ。
初心者におすすめなのは日常シーンを描いた「シットコム」（『フレンズ』等）。
それ以外でも、以下条件に当てはまるものがあれば何でもOKです◎
- 専門用語が少なく、日常会話が中心
- レベルは低め
（スクリプトを見て70〜80％理解できる程度） - 音声教材ではなく動画教材
- 日英両方の字幕orスクリプト付き
- 再生速度が自由に変えられる
Step2: ディクテーションで聞き取る
選んだ約1分のシーンを、字幕を見ずにディークテーションで聞き取ります。
聞こえてきた英語を書きとり、わからない箇所は0.7倍速などにして何回も聴きます。
どうしても分からない箇所は空欄にし、字幕を見て答え合わせをしましょう。
聞き取れなかった箇所は発音が理解できていないということなので、なぜ聞き取れなかったのか？という原因を分析しましょう。
- 初見の単語・フレーズ
→スペル・意味・発音を調べる - 単語の意味は知っていたが聞き取れない場合
→正しい発音を確認する - 単語と単語のつながり（音の省略や脱落）が聞き取れない場合
→音がどう変化しているのか（リンキング）を確認する
Step3: 精読し意味を理解する
ディクテーションが終わったら、書き取った文章を精読します。
教材の内容を理解せずにただシャドーイングを繰り返しても、音と意味が結びつかないのでリスニングの上達にはつながりません。
ディクテーションの時点ですでに内容理解が進んでいるかもしれませんが、改めて文章の意味をしっかりと確認しましょう。
分からないフレーズや文法構造を理解することで、リーディング力アップにも繋がります◎
Step4: リピーティングで発音習得
ここから実際に発音していく作業に入ります。
まずは正しい発音ができるようになるために、リピーティングから始めましょう。
いきなりシャドーイングから入ると、発音ではなく話すスピードに意識が向いてしまうからです。
- 単語・フレーズごとに音声を流す→聞く→真似して発音
- 慣れてきたら1文ごとに音声を流す→聞く→真似して発音
Step5: シャドーイングで速く話す練習
リピーティングで正しい発音を習得したら、シャドーイングで速く話す練習をします。
- 音声を流しながら、聞こえてきた音に遅れて発音する
- 難しければ、最初は0.5倍速・0.7倍速でやってみる
- 教材の内容を丸暗記するくらいまで繰り返す
※ 音声と同時に発音する「オーバーラッピング」でもOK
Step6: 声を録音して改善する
シャドーイングでネイティブの速さにも慣れてきたら、声を録音してみましょう。
正しく発音できていない箇所をピックアップして、何度も練習します。
（自分では正しく話しているつもりでも、録音を聴くと間違っていることも…）
そうすることで、よりネイティブのような発音・話し方に近づけることができます◎
シャドーイングのおすすめ教材
シャドーイングで教材選びに迷ったら、以下2つがおすすめ！
TEDもシャドーイング教材として有名ですが、「スピーチ形式で日常会話習得には不向き＆専門用語が多め」という理由から個人的には上記2つの方がおすすめ。
「具体的におすすめの海外ドラマ、Youtuberが知りたい！」という人は、以下の記事でレベル別に詳しく紹介しています↓
シャドーイングを行う際の注意点
最後に、シャドーイングを行う際に覚えておきたい注意点を3つお伝えします。
完璧にできるまで同じ文章を使う
「シャドーイングは同じ文章を繰り返すべき？」という学習者の質問をよく見かけます。
回答としては正しい発音＆ネイティブと同じ速さで言えるようになるまで同じ文章でシャドーイングをするようにしましょう。
その理由について詳しく知りたい！という方は、以下記事で詳しく解説しています↓
毎日継続しないと効果が出にくい
英語学習をする中で「シャドーイングって毎日続けないといけないの？」と思っている方。
結論を言うと、毎日継続しないと効果が出にくくなります。
1週間に3日まとめてやるよりも、1日20分でもいいので毎日続ける方が効果があります◎
時間がない忙しい人でも、根気よく学習を続けるように心がけてみましょう！
効果が実感できるまで1ヶ月かかる
シャドーイングは効果が出るまでどれくらいかかるのでしょうか？
答えは、最初に小さな効果が実感できるまでは1ヶ月かかります。
「前よりも発音が上達した気がする」「口が回りやすくなった気がする」といった微妙な変化に気がつき始めます。
一方ですぐに発音がネイティブレベルになるわけではなく、自然な発音を習得するには1年、2年とかかるでしょう。
シャドーイングの効果とやり方【まとめ】
以上が、シャドーイングの効果と正しいやり方についての解説でした！
ここでシャドーイングで得られる学習効果を改めてみてみましょう。
- 発音が良くなる
- リスニングが上達する
- 語彙力・文法力がつく
- リーディング力が上がる
- スピーキング力が上がる
シャドーイングは英語学習に効果的な勉強法である一方で、スピーキング力アップに重要な要素である「自分で英文を組み立ててアウトプットする」という訓練はできないのがデメリット。
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