留学はお金もかかるし、環境が大きく変わることにもなるため、決断するのには勇気がいるもの。
だからこそ、「どれくらい結果が得られるのか?」「英語力を最大限に伸ばすコツは?」といった情報を事前に知っておきたい方は多いでしょう。
そこでこちらでは、アメリカ留学経験者(約1年)が、3ヶ月でどれくらい英語力が伸びたのか、英語力を伸ばすためにやった方がいいことは何か、といった体験談をシェアします。
- 大学3年次、大学の交換留学制度でアメリカに10ヶ月留学
(わたしの通っていた大学からは、20名ほどが同じ留学先に) - 住居は大学内の寮
(イギリスから来た香港人(英語ネイティブ)とルームシェア) - 1学期目 ▶︎ ESLで英語を勉強
- 2学期目 ▶︎ 大学の現地の授業を取る
- 留学前の英語レベル ▶︎ TOEIC 600点台前半、IELTS 5.5
3ヶ月の留学でどれくらいの英語力になるのか?
お金も時間もかかる留学ですが、3ヶ月の留学の場合、どれくらいの効果が得られるのか?
わたしの実際の経験をもとに、留学後3ヶ月の英語レベルを具体的におはなししていきます。
【効果①】英語を話すことに抵抗がなくなり慣れてくる
留学して3ヶ月経つと、「英語を話すのが恥ずかしい」「伝わらなかったら怖いから、話せない」といった気持ちがなくなってくる頃。
これが「メンタル面での変化」。
“実際に伝わるか”は別として、お店でオーダーしたり、ネイティブの友達に話しかける際にある程度自信をもって英語が話せるようになります。
(同じ大学へ留学する20名の学生と、付き添いの教師2名とともに渡米)
現地の空港でサブウェイにいったのですが、店員さんに
と聞かれ、何も聞き取れずに頭が真っ白に…。
「もう一度言ってください」とお願いすればいいだけなのに、パニックになって何も言えずに横にいた付き添いの先生に助けてもらう形で終了。笑
【効果②】ネイティブの10〜20%が聞き取れる
3ヶ月後は、ネイティブが話す会話の中で、自分が覚えた単語や表現だけをところどころ拾えるようになり、だいたい何の話をしているのか分かるようになります。
これが「リスニング力の変化」。
友達との会話では、日常的に使われる短いフレーズなら完全に聞き取れるようになります。
たとえば、これくらいのレベルの語彙と長さの文章。
こういった短いフレーズさえも、留学に行ってすぐは、何回か聞き返さないと聞き取れないような状態でした…。
一方で、3ヶ月では友達が話す長めの文章などは、まだまだ聞き取れない状態でした。
【効果③】友人と簡単な日常会話ができる
3ヶ月経ったときの会話力は、日常的に使うフレーズを使ってなら、ある程度長い文章で話せるようになるという感じ。
これが「スピーキング力の変化」。
以下のような内容と長さの文章は、わりとすらすら話せるように・・
あとは、以下のような短縮形の文章もつかうようになります。
- want to〜 ▶︎ wanna
- be going to〜 ▶︎ be gonna~
- I have+過去分詞 ▶︎ I’ve+過去分詞
3ヶ月経ったころは英語を話すことに、だんだん心も口も慣れてきたという実感がありました。
もちろん語彙数も文章を組み立てる力もまだまだなので、状況を詳しく説明したり、友達と深い話はまだできないレベルでした。
【効果④】現地での生活に慣れる
これは英語力の話ではありませんが、3ヶ月経つと、現地での生活に慣れてくる頃です。
週末は近くのスーパーに行って買い出し、何曜日にはどの授業があって、この日にはこのクラスの勉強をする、などある程度のルーティンも作られてきます。
「うわ〜!アメリカのスーパーっておっきい!🤩」
「アメリカの大学ってこんなに広いんだ!(憧れのキャンパスライフ…✨)」
という新鮮でワクワクした気持ちは、少し落ち着いて現地の生活になんとなく馴染んでくる頃というのが留学3ヶ月後。
3ヶ月の留学でできる限り英語力を伸ばすには?
3ヶ月で得られる英語力は、「旅行では問題ない程度、簡単な日常会話のリスニングとスピーキングができるレベル」です(私の場合)。
「でもせっかく行くなら、できる限り英語力を伸ばしたい!」という方も多くいるでしょう。
そこでここからは、わたしの経験から「やって良かったこと・こうすれば良かった」という成功体験と後悔した点を4つにまとめてお伝えします。
留学前に英語力をつけておく
留学前に英語力の土台をどれだけ築いているかで、やはり最終的な英語力も高くなるのは事実。
大学の授業を受けるためにTOEFLやIELTSが必要っていう方は、まずは資格勉強に集中し、同時にリスニング力とスピーキング力を鍛えて、ある程度の会話力をつけておきましょう。
わたしの場合はIELTSの試験勉強のほかに、留学にいく直前の半年間は「通学型の英会話教室」に行って、少しだけ日常会話をかじっていました。
ですが、英会話教室だと週に数回しか勉強できないので、今思えば毎日レッスンができるオンライン英会話をしていれば良かったなと少し後悔しています。
「オンライン英会話」は日本国内にいながら、安価で効率的に学習する方法としてオススメ。
帰国後ですが、わたし自身も「DMM英会話」と「ネイティブキャンプ」を利用していました。
可能な限り人と会って話す
これはよく聞く話だと思いますが、可能な限り現地の人と交流することは、やっぱり英語力を最速でアップさせるための最重要ポイント。
当たり前ですが、留学先で家に引きこもっていては、英語を聞く・話す時間なんてありませんよね。
とはいえ「内向的な性格で、どうしてもネイティブグループの輪に入っていけない。。」そんな方も当然いると思います(▶︎私もそうでした)
それでも外に出ていく努力や勇気は必要ですが、家にいる時間が長くても英語力を伸ばす方法は、ルームシェアをすること。
日本語に触れないようにする
これもよく耳にする話のひとつですが、留学先で日本人となるべく交流しないようにすること。
そして、日本の動画コンテンツを見ないようにするなど日本語をできるかぎり遮断し、完全英語の環境をつくることがポイント。
わたしは同じ大学から約20名留学してたので、日本人がわりと多い環境ではあったと思います。
できる限り現地の人たちとの時間を増やそうとしましたが、それでも努力が足らなかったな…と反省しています。
あとは「日本語を話すのが楽だから日本人と一緒にいたい」というよりは、
という思いがあって、完全に日本人グループから離れるというのを躊躇してしまったところも正直ありました。
留学先が自由に選べるという方は、日本人がいないor少ない地域を選ぶのがやはりおすすめです!
単語&表現ノートをつくる
わたしは留学中に、その日におぼえた単語や表現をノートに書いて、日々復習するというのを日課にしていました。
個人的には、英語力アップにとても効果があったと実感しています◎
語彙を増やすことで、聞き取れる内容や自分が英語で表現できることも少しずつ増えていくからです。
もちろん一日では覚えられないので、毎日ノートの1ページ目から各単語の意味を確認していくという作業をくりかえしていました。
3ヶ月の留学はこんな人におすすめ
ここまで解説した内容を踏まえたうえで、3ヶ月留学がおすすめなのは以下のような人です。
海外生活を経験してみたい
英語力うんぬんよりも、「海外生活がどんなものか経験してみたい」という方には、3ヶ月留学がぴったり。
1ヶ月だと旅行の延長上のような感じになってしまいますが、3ヶ月だと「現地の生活がどんなものかを知って、それに慣れてきたな〜」という頃で、ちょうど良い期間だと感じました◎
旅行で困らない&日常会話が少しできるレベルにしたい
留学期間を通して、「旅行で困らないくらい」「日常会話が少しできるようになるくらい」の英語力にしたいという人にも、3ヶ月留学はおすすめです。
もちろん、英語力の最終的な目標はもっと高かったとしても、留学後に帰国して国内で英語のさらなるレベルアップをすることはできます◎
最初のスモールステップとして、3ヶ月の留学期間中に、英会話力の基礎を磨きたい人には良いでしょう。
英語学習のモチベーションを上げるきっかけがほしい
「国内で英語の勉強をがんばってきたけれど、なかなかモチベーションが上がらない…」という人が、自分の英語力がどれくらい通用するのかを確認したり、モチベーションアップをはかる目的で、3ヶ月留学を選ぶのもよいかなと思います。
もちろん留学はお金と時間、環境の変化をともなうモノなので、気軽に行けるものではありませんが、長く英語学習をしていくうえで、3ヶ月の留学経験はかならずプラスに働くはずです◎
長期留学や海外移住前の下見として行きたい
将来「海外の大学を出たい」「移住をかんがえている」という人が、お試し期間として3ヶ月留学をしてみるのもアリです。
数年、10年単位での海外生活をかんがえている場合、「現地に来てみたら思ったかんじとちがった…」という後悔を防ぐことができますよね。
日本パスポートの場合、ビザなしで3ヶ月滞在できる国も多いので、「留学ビザ」じゃなくても、観光で訪れてみるのも良いのではないでしょうか◎
留学期間を3ヶ月以上に延ばしたらどうなる?
最後に、留学期間を半年、1年と延ばしてみた場合、どれくらい英語力が伸びるのか?についてお話しします。
留学6ヶ月後の英語力
留学3ヶ月後が、「旅行先で困らない」「簡単な日常会話はできる」レベルだとしたら、
留学6ヶ月後の英語力はこんな感じです(わたしの場合)↓
- 友達との日常会話は、ほぼほぼ聞き取れる。
- 専門的な話題や早口な人の場合は、一回で聞き取るのはムリ。
- 日常生活で自分の言いたいことは、ほとんど伝えられる。
- 出来事の詳細やこまかな感情を表現するのは、まだ少し難しいところも。
- 短い表現なら、頭で英語に翻訳しなくても自然と英語がでてくる。
- 発音やイントネーションにも気をつける余裕が出てくる。
留学1年後の英語力
そして、留学1年後の英語力はこんな感じ(わたしの場合)↓
- 日常会話は問題ない。スラングもある程度使いこなせる。
- 冗談を言ったり、一応英語で喧嘩もできる。
- 頭で文法を組み立てて話すフェーズからは抜けるため、自分の感情を込めながら話せるようになる。
- LとRの発音も完璧に使い分けられて、イントネーションもそれっぽくなる。
(もちろんネイティブ並の発音・イントネーションにはほど遠い。) - 英語のドラマ/映画は、英語字幕だけで9割ほどは理解できる。
- あくまでも日常会話止まり。ビジネスでバリバリ使うほどにはならない。
【まとめ】期間関係なく留学は迷ったら行くべき
3ヶ月留学後の英語力・効果について、いかがでしたか?
この記事を読んでいるのは、これから留学に行きたいと少しでも考えている方だと思います。
「自分は3ヶ月で満足できそう」「お金やいろいろな事情から、長く行きたいけど行けない」など、いろいろな方がいるでしょう。
わたしが言いたいのは、1ヶ月だろうが3ヶ月だろうが、1年だろうが、迷っているなら行くべきということ!
留学で得られるモノは、英語力だけではありません。
現地で生涯の友達ができる、日本の常識が通用しない環境での生活、不安や困難を乗り越える経験など、留学で得られるコトはほかにもたーくさんあります◎
今では、あのとき行く決断をして200%良かったと思います。
逆に行かない選択をしていたらと思うと恐ろしいくらい、留学では本当に貴重で大切な経験を得ることができました◎
今回の記事が、留学を迷っている方のすこしでも参考になれば嬉しいと思っています。