「シャドーイングは英語上達のためにやった方がいい」という声が多い一方で、「シャドーイングはやっても効果なし」という否定的な意見も耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では日々シャドーイングに励む英語学習者が「シャドーイングは本当に効果があるの？」と疑問に思っている方の参考になる情報をまとめました。
- シャドーイングが効果なしと言われる理由
- シャドーイングのNGなやり方
- シャドーイングの効果的なやり方
- シャドーイングと合わせてやるべき勉強法
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シャドーイングとは
シャドーイングは、英語の音声を聞き真似して発音する言語学習法です。
影（=shadow）のように音声の後を追って発音するトレーニングであることから、「シャドーイング（=shadowing）」と呼ばれています。
もともとは同時通訳者のためのトレーニング方法として取り入れられていました。
ですが、近年は「発音やイントネーションの改善」「リスニング力の向上」に効果があるとして、一般の英語学習者の間でも広く知られるようになっています。
シャドーイングは効果なしと言われる理由【NGなやり方】
ここではシャドーイングの効果が薄れてしまう原因となる「シャドーイングのNGなやり方」を具体的に紹介していきます。
難易度の高すぎる教材を選んでいるから
自分のレベルに対して難易度の高すぎる教材を選んでしまうと、途中で挫折してしまい「シャドーイングがそもそも続かない」という事態に陥ってしまうことが。
そうなってしまうと、学習効果が得られるはずがありません。
例えば「教材を見ても知らない単語ばかり」「何度やっても全くお手本の音声についていけない」という人は教材を見直してみましょう。
難しすぎる教材に挑戦すると、モチベーションや学習効率が下がってしまうので注意です！
発音ではなく話すスピードに意識が向いているから
シャドーイング中に音声のスピードについていこうと必死になり、発音を蔑ろにしている人は意外と多いのではないでしょうか。
実はシャドーイングで大切にしたいのは「話すスピード」ではなく「正しい発音・イントネーションで話すこと」。
理由は、私たちは「自分で正しく発音できる音しか聞き取れない」ため、発音を意識せずにいるとリスニング力アップに繋がらないから。
また発音・イントネーションを意識していないと、いつまで経ってもネイティブのような話し方に近づくことはできません。
お手本の音が聞き取れていないから
お手本と自分の声を重ねてシャドーイングしている人はいませんか？
実は音声と同時に発音するシャドーイングのやり方は、自分の声が邪魔をしてお手本となる音源が聞こえなくなるのでNGです。
「自分の声でお手本の音が聞こえなくなる」ということは、そもそも正しい発音を認識できていないということです。
正しい発音が分からないのに一生懸命シャドーイングしても、残念ながら発音やイントネーションの上達にはつながりません。
自分の発音があっているか確認できていないから
お手本の音声と同時にシャドーイングする方法には、デメリットがもう一つあります。
それは、お手本の音声と自分の声を重ねてしまうと「自分の発した声を自分で確認できない」こと。
そうなると、自分が正しい発音で話しているのか分からず、発音やイントネーションの習得につながらなくなってしまいます。
正しい発音が習得できないとリスニング力も上がらないので「効果がなかなか出ないな」と不安になってしまうでしょう。
スピーキング力も上がると思い込んでいるから
シャドーイングは英語をひたすら話し続けるトレーニングのため、スピーキング力も上がると期待している人が多いでしょう。
確かに教材で使われている単語やフレーズを覚えたり、発音が上達することでスピーキング力につながる要素ももちろんあります。
ですが、シャドーイングは言ってしまえば「教材を読み上げているだけ」なので、自分で英文を組み立てる訓練をしているわけではありません。
そのため、シャドーイングをひたすらやっただけでは「自分の言いたいことが英語でスラスラ出てくるようになる」ことは難しいのです。
効果が出るシャドーイングのやり方【7ステップ】
ここからは「効果的な正しいシャドーイングのやり方」を7ステップに分けて紹介します。
- step1〜7全てを終わらせるのに「最低数日間」かかる
（1日30分の場合） - step7まで終わったら同じ動画内の次のシーン（1分間）を使い、
またstep1〜7を繰り返す - 前回のシーンをシャドーイングしてから次のシーンに進むと効果UP！
step1: 適切な教材を選ぶ
まずは、難易度の高すぎない＆シャドーイングに適した教材を選びましょう。
- 音声ではなく動画教材（話者の表情も見えるから）
- 日英の字幕・スクリプト付き
- 再生速度が自由に変えられる（0.5倍速、0.7倍速など）
- TED等のスピーチ形式ではなく「日常会話」を選ぶ
（例：シチュエーションコメディ『フレンズ』など）
step2: ディクテーションする
海外ドラマやYoutube動画の冒頭から「1分程度」をピックアップし、ディクテーションします。
- 動画を流し聞こえてきた英文をノートに書く
- 分からない箇所は何回も聞く（再生速度を落としてもOK）
- 自分なりの答えができたら、字幕/スクリプトで正解を見る
step3: 意味を確認する
ディクテーションで答え合わせをしつつ、動画内で話されている内容を理解しましょう。
特に聞き取れなかった部分や意味の分からない単語・フレーズを重点的に確認しましょう！
step4: フレーズごとにシャドーイングする
教材の内容を確認したら、まずはフレーズごとにシャドーイングします。
いきなり全体をシャドーイングするのは難易度が高く、一つひとつの発音をしっかりとマスターするためにも部分的にシャドーイングするのがオススメです。
- ワンフレーズの音声を流す
- 正しい発音をしっかり聞く
- 自分で真似して言ってみる
- 次のワンフレーズに移り①〜③を繰り返す
※ 教材の音源と同時に発音しないようにしましょう！
step5: 1文ごとにシャドーイングする
フレーズごとのシャドーイングに慣れてきたら、次は1文ごとにシャドーイングをします。
- 1文の音声を流す
- 正しい発音をしっかり聞く
- 自分で真似して言ってみる
- 次の1文に移り①〜③を繰り返す
※ 教材の音源と同時に発音しないようにしましょう！
※ 難しいと感じたら、再生速度を落としてみてもOK
step6: 全体を通しでシャドーイングする
1文ごとのシャドーイングにも自信がついてきたら、いよいよ全体を通しでシャドーイングします！
- 音声と同時にシャドーイングしてOK
（step4＆5で発音はしっかり習得しているため） - この段階で初めて「話すスピード」も意識
- 難しければ0.5倍速や0.7倍速から始めるのもオススメ
step7: 声を録音して発音を確認する
全体の通しでのシャドーイングを何回も繰り返し、字幕/スクリプトをすべて暗記するくらいまでひたすら練習します。
そして最後に「自分の声を録音して発音が合っているのか確認」してみましょう！
自分は正しく発音していると思ってもそうじゃなかったりすることもあるので、客観的に聞いてみて改善点がないか探します。
シャドーイング効果を爆上げする勉強法【スピーキング力UPに】
冒頭でも触れた通り、スピーキング力アップには大きな効果が得られないのがシャドーイング。
そのため、スピーキングを鍛えるためのオススメの学習方法を2つ最後に紹介します。
英会話力がアップするだけではなく、シャドーイングで培った「語彙力」や「発音」を実践の場で発揮する機会も作れるため、シャドーイングの効果をより高めることもできます◎
独り言英会話
オススメ学習法のひとつ目は「独り言英会話」。
文字通り「一人で英語をぶつぶつと話す」というトレーニング方法です。
話す内容はなんでも良いですか、私は「昨日あった出来事」を英語にして独り言英会話をしています◎
オンライン英会話
もう一つは「オンライン英会話」です。
ほとんどのオンライン英会話では「英語講師と毎日約30分レッスンが受けられる」というコースが主流となっています。
（独り言英会話では実現できない）相手の言った事にリアクションをしたり、質問をしたりといった「英語を使ってコミュニケーションが取れる」のが大きなメリット。
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